中古住宅は何件見れば決めていい? 迷うほど増えていく「比較」の正体

中古住宅を探している方から、ときどき聞かれます。

「何件くらい内覧すれば、決めていいのでしょうか」

3件でしょうか。

5件でしょうか。

10件見れば、住宅を見る目が養われ、失敗しない家選びができるのでしょうか。

結論から言えば、あまり件数では決まりません。

実際、購入を決める方は、数件以内で決めることが少なくありません。

初めて見た家を購入する方もいます。

こう言うと、

「比較もしないで決めるのは危険ではないか」

と思われるかもしれません。

確かに、何も考えず、最初の物件の玄関を開けた瞬間に契約するのはおすすめしません。

ただ、早く決める人は、何も比較していないわけではありません。

問い合わせる前に、すでにかなりの数を見送っています。

内覧の前に、すでに比較は始まっている

中古住宅を探すとき、内覧だけが比較ではありません。

価格。

場所。

間取り。

築年数。

学校までの距離。

駐車台数。

ポータルサイトを見ながら、

「これは少し遠い」

「予算を超える」

「間取りが合わない」

と、問い合わせる前に多くの物件を見送っています。

そのため、1件目の内覧で購入を決めたとしても、何も比較していないわけではありません。

むしろ、内覧する頃には候補がかなり絞られていることもあります。

一方で、実際に家を見ることで、それまで気づかなかった希望が見えてくることもあります。

ここから、少し面白いことが起きます。

見るほど、欲しいものが増えていく

最初は、

「学校に近ければ、多少古くてもいい」

と思っていた。

ところが築浅の家を見ると、

「やっぱり新しい家はいいな」

となる。

広いリビングを見ると、

「せっかくなら、これくらい欲しい」

と思う。

収納の多い家を見れば、収納も気になってくる。

これは、優柔不断だからではありません。

実物を見たことで、それまで知らなかった選択肢が増えただけです。

ただ、それが続くと少しずつ比較が難しくなります。

A物件の立地。

B物件の広さ。

C物件の新しさ。

D物件の価格。

それぞれのよいところが頭の中に残り、いつの間にか一軒の家になります。

もちろん、その家は実在しません。

でも比較するときには、かなり強い相手になります。

迷うのは、条件が増えたからかもしれない

内覧内覧を重ねるほど決めにくくなると、

「まだ見足りないのかもしれない」

と思うことがあります。

もちろん、その場合もあります。

ただ、ときには物件数ではなく、判断に使う条件が増えすぎていることもあります。

そんなときは、一度条件を分けてみると整理しやすくなります。

絶対に外せないもの。

できれば欲しいもの。

後から変えられるもの。

たとえば、予算や地域、駐車台数は簡単には変えられません。

一方で、壁紙や照明、設備の一部は購入後に変えられることがあります。

築年数や部屋数は、その中間かもしれません。

どこに線を引くかは、人によって違います。

迷ってきたときには、

「最初、自分たちは何を大切にしていたんだっけ」

と一度振り返ってみる。

それだけで、少し見え方が変わることもあります。

「決められない」には、理由がある

家は高い買い物です。

しかも、中古住宅は基本的に一点ものです。

「ここで決めて、もっといい家が後から出たらどうしよう」

「今見送って、この家よりいい物件が出なかったらどうしよう」

どちらを選んでも、少し後悔する可能性があります。

だから迷うのは当然です。

比較を重ねるほど慎重になることもありますし、一度大きな買い物を経験している方ほど、前回の反省から慎重になることもあります。

決められないからといって、判断力がないわけではありません。

むしろ、簡単には決めたくない理由がある。

不動産会社としては、その理由を一緒にほどいていく方が大切だと思っています。

何件見ればいいか、ではなく

内覧件数に正解はありません。

1件で決めてもいい。

10件見てもいい。

一度休んで、条件を整理し直してもいい。

ただ、内覧を重ねるうちに、

「最初は何を大切にしていたんだっけ」

となったときは、少しだけ立ち止まってみる価値があります。

物件を見ることと、自分たちの希望を見ること。

中古住宅探しでは、その二つを行ったり来たりしながら決めていくのだと思います。

何件見れば正解が分かるのか。

たぶん、件数では分かりません。

でも、何を大切にしたいのかが少しずつ見えてくると、次に見る家の見え方は変わってきます。

決めることを急がせるのではなく、迷っている理由まで一緒に整理する。

それも、中古住宅探しをお手伝いする不動産会社の仕事だと思っています。

条件の優先順位が整理できない場合は、物件を紹介する前にご希望条件を一緒に整理します。お問い合わせお待ちしております。

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https://asp.athome.jp/071744/shubetsu/baibai/shumoku

家を何件も見て迷う話には、もう一つ続きがあります。

迷っていた家が誰かに買われた途端、それまで気になっていた欠点が、なぜか少しずつ消えていく。


▶ 売れたあとで、あの家がよく見える理由

そして、次の内覧日が雨だったら。
がっかりするのは、少し早いかもしれません。

▶ 「雨かあ」と思った内覧日。実はけっこう当たりです

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