声に出して読みたくなる「第一種低層住居専用地域」

不動産の物件資料などを作っていると、

第一種低層住居専用地域

という言葉が出てきます。

長い。

でも、なんとなく声に出して読みたくなる。

だいいっしゅ・ていそう・じゅうきょ・せんようちいき。

重要事項説明の時なんかは噛まずに言わなければなりません。

参考までにこの言葉の意味ですが、低層住宅の住環境を守るため、建てられる建物の種類や高さなどが制限されている地域のことです。

第一種がいる。当然、第二種もいる

「第一種」と名乗っている以上、第二種がいそうです。

います。

第二種低層住居専用地域。

さらに低層があるなら中高層もある。

第一種中高層住居専用地域。

第二種もいる。

第二種中高層住居専用地域。

だんだん唱えている感じになってきます。

ところが、このあとには「第一種住居地域」「第二種住居地域」があり、「準住居地域」「近隣商業地域」「商業地域」と、急に名前が短くなっていきます。

第一種中高層住居専用地域まで頑張ったあとに見る「商業地域」。

ずいぶんあっさりしています。

長い名前ほど、現場では短くなる

不動産会社同士の会話では略すこともあります。

第一種住居地域なら、

「1住」。

第二種中高層住居専用地域なら、

「2中高」。

など。

「ここ、用途は何ですか?」

「2中高です」

知らない人が聞いたら、何の話をしているのか分かりません。

中学校と高校の話でもありません。

不動産には、こういう長い名前がほかにもあります。

建築基準法第42条第2項道路。

これは現場では「2項道路」。

既存住宅売買瑕疵保険。

こちらも会話では「瑕疵保険」。

宅地建物取引業者。

普段は「宅建業者」。

正式名称を作る人と、現場で使う人の間に、かなり強い圧縮機が置かれているようです。

他の業界のこういう用語もいろいろ知りたいです。

声に出して言いたい言葉たち

私が日本史選択だったこともあり、漢字の長い言葉を見ると、自然と頭に浮かぶ言葉たちがあります。

墾田永年私財法。

田畑永代売買の禁令。

禁中並公家諸法度。

資料を見ながら、

「第一種中高層住居専用地域……」

と読んでいる途中で、

「禁中並公家諸法度って、なんだったっけ」

と頭が勝手に別の場所へ行くことがあります。

用途地域を調べていたはずが、一瞬だけ日本史の授業に戻ります。

今日は特に役に立つ話ではありません

第一種低層住居専用地域がどういう地域なのか。

何が建てられて、何が建てられないのか。

不動産屋が書くべきことを書くスペースがなくなりました。

「第一種低層住居専用地域」のような長い文字を見ると、頭の中に墾田永年私財法が浮かぶ。

何だったか気になる。

検索する。

そして仕事が滞る。

何の役にも立たない内容ですが、不動産屋の日常の一コマのご紹介でした。

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