街の不動産会社がAIを使えば、売上は増えるのか

最近、不動産業界でもAIという言葉をよく聞くようになりました。

物件紹介文を作る。
査定書の文章を整える。
メールの返信案を考える。
会議を文字に起こす。
広告用の画像やイラストを作る。

何でもできます。

少なくとも、何かしらの答えは返ってきます。

では、不動産会社がAIを使えば、売上も増えるのでしょうか。

便利になったことと、売上が増えることの間には、もう一段階ありそうです。

数秒で文章はできる。でも、それで伝わるか

物件紹介ページにも、物件情報からコメントを自動生成してくれる便利な機能があります。

実際に使ってみると、

「徒歩10分圏内にスーパーとコンビニがどちらもあり、うっかり買い忘れも苦になりません」

「車中心生活を支える駐車場3台分だから、身内や友人グループを気軽に呼ぶことができます」

「配膳がラクなカウンターキッチン仕様なので、カフェテイストを加えるアイディアも広がります」

といった、ちょっと不思議な文章があっという間に出来上がります。

物件情報を拾って文章にしてくれるのでとても便利ですし、こうした機能には助けられていますが、実際使えるかどうかは別です。

AIが拾うのは、入力された情報。

そのまま掲載して「この家を見てみたい」と思ってもらうには、手を加える必要があります。

駐車場が3台あるなら、この地域で3台停められることが、どんな暮らしにつながるのか。

スーパーが近いなら、実際に現地を見て感じた利便性はどうなのか。

窓から何が見えるのか。
道路は広いのか。
午後の日当たりはどうなのか。

現地を見て書いた文章には、違和感や、意外とよかった実感のようなノイズが心地よく混ざります。

AI任せの言葉が人に響き、問い合わせにつながる言葉になるまでには、まだ距離があります。

自分たちでできる範囲が、かなり広がった

以前なら、

「外注すれば、もっといいものができるだろうな」

と思いながら、自分たちで済ませていた仕事があります。

ちょっとした広告。

簡単なイラスト。

物件紹介の文章。

外へお願いするほどではない。でも、自分たちだけで作ると、どうしても限界がある。

そのはざまにあった仕事です。

AIを使うようになって、その境目がかなり変わりました。

「こんなイラストがあれば分かりやすいかもしれない」と思えば、まず作ってみる。

文章も、たたき台を出してもらって、そこから直していく。

以前なら外注しなければ届かなかったところまで、自分たちで持っていける場面が増えました。

実際にかかっていた外注費が減った、という話ではありません。

かけようと思えばかかったはずのお金を、かけずに試せるようになった。

これは小さな会社にとって、けっこう大きな変化です。

それと、人に仕事を頼むときの気遣いがいらない、というのも意外と大きなポイントです。

AIなら、仕事を一つ増やしてもムッとされません。たぶん。

売上より先に、仕事の進め方が変わる

仕事が早く終われば時間が残ります。

文章を早く作れたなら、その分、新しい提案を一つ考える。

作業が早く終わったなら、その分、お客様へ一件多く連絡してみる。

それが終わったなら、早く帰っておつまみをもう一品用意する。

AIを使えば売上が増えるのか。

使っただけでは、たぶん増えません。

今のところは、こういう小さな改善を重ねて、その先で売上につながればいいと思っています。

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